【感想&考察】仮面ライダーゼッツ 15話「照らす」ノクスの悪夢とCODEを敵視する謎の女

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前回に引き続き、令和ライダー第7作『仮面ライダーゼッツ(ZEZTZ)』の15話 Case15「照らす」を視聴しての感想と考察を話していきたい。

※本記事には第15話の内容に関するネタバレが含まれます。未視聴の方はご注意ください。

明かされるノクスの悪夢

前回、謎の黒い影がノクスを襲う描写があったが、今回は彼を苦しめ、夢の世界に閉じ込めていた悪夢の正体が明らかとなった。

同じく夢の世界でしか生きられないねむにより、「暗闇が怖かった。ナイトメアに怯えて眠れずに過ごす夜が、自分を裏切った組織の闇が。」と語られた、つまり暗闇そのものがノクスの悪夢ということ。

これまでのゲスト回では、「宇宙飛行士になりたい夢」「レストランを次世代へ託すという願い」など、具体的な夢がナイトメアに捻じ曲げられることが多かったので、暗闇が怖いという設定は、やや抽象的で掴みづらく感じられたのも正直なところだ。

今後ノクスの過去がさらに掘り下げられれば腑に落ちるのかもしれないが、前回の記事でも触れた通り、肝心の種明かしの場面で抽象的な会話が続いてしまい、登場人物に感情移入しきれない点は気になる。

とはいえ、ノクスが抱える暗闇を照らし打ち破る存在が、ゼッツのプラズマ(雷)の力であるという構図は明確な対比になっており面白い。また、これまでナイトメアを使って悪行を重ねてきたノクスが、部屋の隅で怯える姿を見せる場面には、普段との大きなギャップがあり印象に残った。

そんなノクスだが、これまでの莫との戦いを振り返ると、トドメを刺せる状況でありながら、どこか手加減しているようにも見えていた。

実は彼は、過去の出来事からCODEそのものを憎んではいたものの、莫のような現場で戦うエージェントに罪はないと考えていたようだ。その思いを汲み取った莫も、物語終盤で「これで貸し借りはなしだ」と言い残し、夢の世界でノクスと別れる。

敵対関係にありながらも、エージェント同士だからこそ通じ合うものがあるという空気を感じさせる場面であり、いずれ2人が共闘する姿を見てみたいと思わされた。

その後、ノクスを苦しめたナイトメアは倒され、彼は小鷹として現実世界へと戻ることに成功する。山小屋の一室で点滴が繋がれていたことから、小鷹の身体は、彼自身とは別の何者かによって保護されていたことが分かる。

おそらくそれは、ラストで登場した、全身を黒で纏ったザ・レディなる人物によるものだと思うが、彼女は一体何者なのか。「長い夢から覚めた気分はどう?」という台詞からも、小鷹との関係性はかなり深いものに見える。

さらに彼女は、CODEの存在しない世界を作る目的を持っているようであり、かつてCODEに所属していた、あるいはCODEに強い恨みを抱く者たちによって構成された組織の一員、もしくはそのトップである可能性が高い。

打倒CODEだけでなく、夢と現実の境界を消し去ろうとする企みも示唆されており、ナイトメア側に明確に加担している存在であることは間違いない。果たして、ザ・レディはどのように物語へ関わってくるのか。今後の展開が楽しみだ。

未だ謎なCODEの目的

徐々にきな臭さを増しているCODEという組織。

前回、ノクスの口から、組織はエージェントを使い捨てのようにして目的を達成すると語られていたが、今回はそれを聞いた莫が、司令官であるゼロに直接問い詰める展開に。

ゼロは世界平和を目指しているとしつつも、「エージェントの使命は、白黒では割り切れないグレーな仕事だ」と語る。

何とも歯切れの悪い返答ではあるが、現時点では莫に明かせない重要な目的があるようにも聞こえる。グレーな仕事という言い回しからも、目的のためには時に非情な決断も辞さないのが、CODEの流儀ということだろうか。

ドライな組織であることは間違いないものの、今のところ明確な悪意をもって世界を脅かそうとしている印象は受けない。だからこそ、その曖昧さが余計にモヤモヤしてしまうが、近いうちにゼロの目的も明かされる気がする。

ただ、ノクスがコードナンバー4であり、かつてCODEに所属していたエージェントだったという事実は、ゼロの口からあっさりと語られた。

そのエージェント時代、ノクスが任務中に援護を求めたにもかかわらず、ゼロは任務続行を選択し、結果として彼を見捨てる形になっていたことも描かれている。この出来事こそが、ノクスがCODEに強い敵対感情を抱くようになった決定的なきっかけなのかもしれない。

とはいえ、ノクスはその後ナイトメアを使って世界を悪夢で満たそうとしていたのも事実。それが彼の目的のすべてではない可能性はあるにせよ、世界平和を掲げるCODEが彼を排除しようとするのは辻褄が合っているように思える。

少し余談だが、スパイモノで欠番が出た場合(今回であればナンバー4)、CODEのように冷徹なジャッジが出来る組織であれば次のナンバー4を探すはず。にも関わらずエージェントの補充をしていないということは、またノクスが帰ってくるという僅かな望みがゼロにはあるのだろうか。

ゼロの素性はいまだ謎に包まれているため断定はできないが、彼が下した非情な判断も、ノクスが関わっていた当時の任務状況次第では、やむを得ない選択だった可能性も考えられる。

超覚醒プラズマブースター

CODEに不信感を募らせる莫は、ノクスを抹殺するのではなく、彼の悪夢の中に潜むナイトメアを倒す道を選ぶ。

ゼロから譲り受けたブースターカプセルを使用し、ゼッツはプラズマブースターへと変身。

その名の通り、速度と攻撃力をイナズマプラズマ以上に引き上げる強化アイテムであり、ナイトメアを一瞬で撃破していた。

イナズマプラズマの戦闘も充分カッコ良かったのだが、プラズマブースターによる音速のごとき瞬殺スタイルは、正直度肝を抜かれた。雷属性を最大限に活かした戦闘に加え、ド派手なブースト演出も文句なしにカッコいいし、キックフィニッシュの際、閃光のごとく倒した後のゼッツが先に映っているのも無敵感を感じて最高だった。

活動時間は極端に短いイナズマプラズマをさらにブーストしているので、莫の身体に影響があるのかは気になるところだが、過去一カッコいい演出だったので今後も登場して欲しい。

また、ブースターがイナズマプラズマ以外のフォームにも使用可能であれば、戦い方の幅も大きく広がりそうなので、その点にも期待。

次回予告では、ノクスが新たなライダーへと変身する様子も描かれており、物語面だけでなく、ビジュアルやアクション面でも楽しみが尽きない展開となりそうだ。

なお、Case16は年を跨ぎ、2026年1月4日(日)放送予定となっている。

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