
【感想&考察】LAZARUS ラザロ 第3話は主人公の不穏な結末が漂う伏線回|スキナー博士の協力者はいるのか?
公開日|2025年4月26日
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前回に引き続き、今回もアニメ「LAZARUS ラザロ」第3話の感想と考察を書いていきます。
毎話ひそかに楽しみにしている、実在の楽曲を元にしたサブタイトルですが、今回の第3話は『LONG WAY FROM HOME』。
理由はいくつかあるらしいのですが、渡辺監督によれば、エリック・クラプトンの音楽がその1つとのこと。おそらく、彼の1stソロ・アルバムに収録されている「Lonesome And A Long Way From Home」が元ネタだと思われます。

海外出動するラザロメンバー、行き場を失ったホームレスたち、行方不明になったスキナー博士など、かつていた場所や故郷から遠ざかってしまった人間たち。
いろんなニュアンスで捉えられる、物語と絶妙にリンクしたサブタイトルになっていますよね。
見終わってから、モチーフになった楽曲を聴いてみると、よりラザロの世界観の解像度がさらに高まる気がします。
LAZARUS ラザロ

製作|MAPPA
放送|2025年4月〜
話数|全13話
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ハプナ事件の犯人は複数人いる!?
*ネタバレが含まれております
第2話のラストで、監視システムに映った10万人のスキナー博士。
前回の記事でもチラッと予想を書いていましたが、この偽装はやはり彼1人の力でやったのではなく、かなり高度なスキルを持ったハッカーが協力しているだろうと推測されていました。
エレイナから名前が挙げられたのは、ポップコーンウィザード、ドクター909、マッドスクリーマーという3人のハッカー。
彼らは滅多に足跡を残さないとのことですが、その中のマッドスクリーマーは、エレイナ自身だと明かします。

エレイナは、結果的に自己紹介をした形になっていましたが、それくらいハッキングの技術には自信がある様子。
こうして必然的に操作対象は残り2人のハッカーに絞られるので、おとりで誘導する作戦を実行します。
ただ、筆者としては、現段階でエレイナの素性も判明していないので、彼女が100パーセント白だとも言い切れないような気もします。
彼女が第1話で、スキナーの犯行声明を見て驚いた様子を見せていたのが、一体どのような感情からなのかというのは、今後掘り下げられるのかもしれません。
物語ラストで、その罠にドクター909が引っかかり、隠しウォレットを発見。

見つけるや否や「デストローーーーイ」と、かなりの悪い顔をしていたエレイナですが、次回はその手掛かりをヒントにドクター909とハッキング対決をすることになりそうで楽しみです。
隠しウォレットには、大阪淀川銀行と表記されていましたが、劇中で日本も絡んでくるのでしょうか。
何より、監視システムに侵入したハッカーは、スキナーにそそのかされて協力をしているのか、もしくは人類滅亡計画に賛同し、一方的にスキナーに加担しているサポーターという可能性も大いにありそうです。
スキナーの祖母とバクラヴァ
スキナー博士の調査を進めていく中で、アクセルたちは、ダグの恩師である「クロード」という人物に接触することに成功します。

元々クロードは、スキナーと共同研究をしていましたが、彼が研究に没頭するあまり周りが見えなくなることから、袂を分かってしまったと話をしていました。
それから、スキナーの成功を妬んだクロードは自身の研究結果を捏造し、それがバレて大学を追放され、今ではホームレスとしての生活を余儀なくされています。
自業自得といえばそれまでになってしまうんですが、彼がダグに見せる表情や仕草から、過去への後悔や教え子に顔向けしにくいという哀愁を感じて、少し切なくなってしまいました。
そんなクロードから、スキナーの祖母「ビリンダ」の存在を聞かされます。
生きているかどうかはわからないが、祖母はトルコのイスタンブールに住んでいて、スキナーは彼女が作るバクラヴァというお菓子が好きだったらしい。
彼の過去にまつわるヒントを得て、アクセルとリーランドのバディでイスタンブールへ出動。

ただ、通信もできない治安の悪い地区ということで、着いて早々、地元の子悪党に目をつけられて、リーランドは捕まってしまうんですが、「ビリンダ婆ちゃんのバクラヴァが食べたいだけなんだ!!!」という、あたかも孫のような切実な願いを咄嗟に叫んだことで、ギリギリのところで解放されます。
ビリンダの家では、美味しいバクラヴァを食べることができたうえに、彼女の口からスキナーの過去についても語られました。
スキナーは幼少の頃に両親を亡くしましたが、育ての親でもあるビリンダにとって彼は、至って普通の優しい少年で、これといった特殊なエピソードもありませんでした。

3年前にスキナーからビリンダに宛てたビデオメッセージを見ても、温厚な優しい孫にしか見えないので、ハプナ事件を引き起こしたのが彼かどうかも怪しくなってきましたね。
ラストはアクセルの嗅覚で、部屋の中にスキナーが仕掛けたであろう監視カメラを突き止め、絶対に捕まえてやるとの発言をしていましたが、不敵な笑みを浮かべていたのはハッカーらしき人物。
いろんな角度からスキナーに近づいているようには見えますが、実際はどの人物の話もハプナ事件を引き起こす動機には繋がるようには思えず、真相からは離れているような気もしました。
大量の伏線とアクセルの過去
3話はかなりの数の伏線らしきシーンがありました。
まずは、スキナーの家でクリスが見つけた謎の錠剤らしきもの。

ハプナと形状は似ているものの、色が白ではなかったり、表面には数字の5が印字されているので、関連性の有無は今のところわかりません。
ただ、クリスが特効薬かもしれないという趣旨の発言をしていたように、物語の中で重要な意味を帯びてくる可能性はかなり高いのではないでしょうか。
次に、ホームレス地区でダグが聞き込みをしようとした盲目の男性。
風貌がスキナーと瓜二つだったので、ダグのツッコミ待ちでしたが、特に触れられず。
製作陣が遊び心で入れたモブキャラという可能性もなくはなさそうですが、スキナーがホームレス地区を隠れ蓑に使っているなんてこともありそうですね。
そしてホームレス地区を仕切っているジルというトランス女性から、アクセルの過去について少し語られました。
彼は、どこにでもスッと馴染んでいける性格をしているけど、いつの間にかスッと消えてしまうと言われていて、アクセルがこれまで様々な場所を転々としていたことが判ると同時に、今後のラザロとしてのチーム活動が終わり、また何処かに行ってしまう、もしくはこの世から消えてしまうという結末も想起させる発言でした。
まだ3話時点ですが、個人的には登場人物の中でアクセルが一番謎が多いキャラだなと思っているので、今後は彼の過去が掘り下げられるエピソードが出てくると良いなと思います。
最後は、スキナーの祖母ビリンダの家に置いてあったチューリップです。

これはスキナーから送られてきたもので、滅多に咲かない珍しいチューリップとのことでしたが、実はリーランドがスキナーの家を捜索している際に、非常によく似た花が映し出されていました。
これらが同じものかどうかは定かではありませんが、このチューリップがハプナ事件を解決する重要な糸口の可能性もあったりするのでしょうか。
クリスが見つけた錠剤らしきものの原料がこのチューリップなんていうことも考えられなくもないです。
余談
今回、中村悠一さん演じるジルというトランジェンダーの女性キャラが登場しました。

渡辺信一郎監督といえば、20年以上も前の作品から性的マイノリティのキャラクターを描き続けているんですよね。
SF作品を多く作られている監督さん故のキャラクター作りで、未来観はテクノロジーの発展だけではなく、ジェンダー的にもアップデートした考えを人々が持っているのは当たり前なのではないかということらしいです。
カウボービバップやサムライチャンプルーを見て、古さを一切感じさせないのは、渡辺監督のフレキシブルな考え方が、作品にそのまま反映されてるのも要因の1つかもしれません。
次回の4話「Don’t Stop The Dance」も非常に楽しみです。
ラザロが好きな人におすすめのアニメ
残響のテロル

音楽|菅野よう子
製作|MAPPA
放送|2014年7月〜9月
話数|全11話
あらすじ
ある暑い夏の日。元警視庁捜査一課の刑事、柴崎は、左遷された文書課で漫然とした日々を送っていた。しかし、柴崎は、同僚が観ていた動画投稿サイトに挙げられた、スピンクス1号・2号と名乗る人物たちの「新宿方面ではところによりでっかい花火があがるでしょう」という犯行声明じみた動画に何か不穏な気配を感じていた。そして、突如起こった、都庁での大規模爆破テロ。日本を震撼させたこの事件の犯人は、たったふたりの少年だった。そして、スピンクス1号・2号は新たな動画を公開し、なぞなぞに答えられなければ爆破をするという挑戦的な犯行声明を出す。スピンクスの目的は一体何なのか、柴崎は事件の解明のために奔走するが、それは、やがて国家を揺るがす闇へと繋がることになり、、、。
ラザロが好きな方におすすめする作品は、アニメ「残響のテロル」です。
同じく、フジテレビのノイタミナで放送されたアニメで、キャッチコピーに「この世界に、引き金をひけ。」とあるように、少年たちがテロを起こすという過激な内容で話題になりましたが、繊細で緻密なストーリーは圧巻の一言。
シネドリップでは考察記事も投稿しておりますので、気になった方はこちらからご覧ください。