心が疲れたあなたへ。悩んだ時に観たい映画7選

公開日|2024年10月31日

勉強や仕事や家事に追われたり、漠然とした未来に不安を感じる日々。

忙しくても、忙しくなくても、元気が出ない日は誰にでもあります。「時間が解決するよ」とか「絶対乗り越えられる」と言われても、なかなか前向きになるのは難しいですよね。

そんな時、物語が持つ力で救われた事が何度もありました。

今回はシネドリップ編集員が自身のエピソードを交えながら、”今”に悩むあなたに観て欲しいおすすめ映画を7作品紹介します。

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※本ページの情報は2024年10月時点のものです。
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1.『世界にひとつのプレイブック』

©2012 SLPTWC Films, LLC
監督|デヴィッド・O・ラッセル
公開日|2013年 
上映時間|122分

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あらすじ

妻の浮気が原因で心を病んでしまったパットは精神病院を退院し、元の生活を取り戻そうとしていました。しかし、怒りのコントロールが出来ずにトラブルを引き起こすこともしばしば。ある日、パット(ブラッドリー・クーパー)は近所に住むティファニー(ジェニファー・ローレンス)という女性と出会いますが、彼女も夫を亡くしたことで、心に大きな傷を抱えていました。偶然にも、ティファニーはパットの元妻と知り合いで、彼が復縁できるように手伝うと言いますが、その交換条件として、ダンス大会に自分のパートナーとして出場する事を打診されます。

見どころ

大切なものを失った2人が、自分と向き合いながら、同じ目標に挑戦する心温まる物語です。

この作品の何が良いって、出てくる登場人物に嘘がないんです。心は不安定かもしれないけど、相手に本音でぶつかり、もがきながらも生きる彼らは人間くささがあり、共感します。

後悔しがちな私には、ティファニーの「過去を含めて自分が好きよ」というセリフがより説得力を増して刺さりました。

「何かを得れば何かを失う」とよく聞きますが、それは逆も然り。「何かを失えば何かを得る」事だってきっとたくさんあるはず。

少し後ろ向きになりそうな時、そっと寄り添ってくれる素敵な映画です。

本作でアカデミー賞主演女優賞を獲得したジェニファー・ローレンスの演技も本当に素晴らしいので、そちらにも是非注目して観てください。


2.『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』

© 2015 Twentieth Century Fox Film
監督|ジャン=マルク・ヴァレ

公開日|2017年
上映時間|101分

配信サービス

あらすじ

ウォールストリートで成功したエリート銀行員デイヴィスは、ある朝突然、交通事故で妻を失います。一滴の涙も出ず、悲しみに無感覚になっている自分に気付いたデイヴィス。彼女を本当に愛していたのかさえ分からなかくなった彼は、義父の「心の修理も車の修理も同じ。分解して組み立て直せば良い」という言葉をきっかけに、身の回りのあらゆる物を破壊し始めます。

見どころ

あらすじだけ聞けば、ヤバい奴のサイコスリラーかと思ってしまいます。でもこの作品は、喪失感を抱えながらも、本当に大切なものを見つけようとする男の破壊と再生の物語なんです。

主人公のデイヴィスは妻を失って初めて、自分が仕事以外の物事にいかに無関心だったかに気付くのですが、そこから自分の心の中を覗くみたいに、あらゆる物を分解、破壊していきます。この行動それぞれには理由があるので、詳しく知りたい方は、鑑賞後にこちらの解説記事をご覧ください。

大切な人を失うこと以外でも、喪失感は誰もが抱える事になる感情だと思います。その時に自分の心と向き合う事の辛さ、大切さ、そして再び一歩を踏み出すことの素晴らしさをこの映画は私に教えてくれました。

本記事を書こうと思った時に真っ先に出てきたのがこの作品だったので、私的心が疲れている時に観たい映画No.1なのだと思います。少し一呼吸つける時間があれば、是非この映画をおすすめしたいです。

きっと観終わる頃には、破壊行動に夢中なデイヴィスに少なからず共感しているはずです。


3.『シェフ三ツ星フードトラック始めました』

© 2014 Sous Chef, LLC.
監督|ジョン・ファヴロー
公開日|2014年 
上映時間|115分

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あらすじ

ロサンゼルスの一流レストランの料理長カール(ジョン・ファヴロー)は、オーナーや自分の料理を酷評する評論家とケンカして店を辞めてしまう。傷心したカールは、息子パーシー(エムジェイ・アンソニー)を連れて故郷のマイアミに戻りますが、そこで食べたキューバサンドイッチに感銘を受け、料理の移動販売で再起を図ることを決意。息子や仲間の協力を得て、カールはフードトラックを走らせるのでした。

見どころ

上京したてでまだ大学生だった頃、将来を考えるにあたって、自分が本当にやりたい事って何だろうと思い悩むことがありました。好きな事はあるけど、それが仕事にできるかどうかは別だと思っていたからです。

そんな時に地元の先輩が「じゃあ、片っ端から好きだと思える事をやれば良いんじゃない?」とアドバイスをくれました。「確かにそんな生き方もありなのか」と私にとっては目から鱗な言葉でした。

主人公のカールは一度全てを失っても常に前を向き続けます。お客さんを喜ばせる料理が作る事が好きだから、たとえ一流レストランでなくても、フードトラックをやる事に躊躇がないんです。そんなスーパーポジティブな彼を見ると、悩んでいても答えが出ないなら好きな事をやってみようと思えます。

この底抜けに明るい映画は、今やりたい事に悩むあなたの背中を押してくれるはず。

あと出てくる料理が全て美味しそうなので、お腹が空いている時に観るのは要注意です。


4.『ターミナル』

TM&©2004 DreamWorks LLC. 
監督|スティーブン・スピルバーグ
公開日|2004年 
上映時間|129分

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あらすじ

東欧の小国クラコウジアからニューヨークにやって来たビクター・ナボルスキー(トム・ハンクス)はジョン・F・ケネディ空港に到着します。しかし、祖国クラコウジアがクーデターによって消滅したことを伝えられ、それが原因でパスポートが無効となり、入国も帰国もできなくなってしまいます。行き場を失ったビクターは空港内で生活を始めます。

見どころ

空港ってよく考えると凄く特殊な場所だと思います。再会の場所でもあり、別れの場所でもある。胸に期待を躍らせ旅に出ようとする若者もいれば、忙し無く電話をしながらスーツケースを引くビジネスマンもいる。その先にはそれぞれの物語が待っていて、空港はあくまでその人たちが行き交う通過点に過ぎません。

主人公のビクターもその物語の1人であり、ある約束を果たすためにニューヨークへやって来ました。しかし、祖国が事実上消滅したことによって、空港で暮らすことになる、つまり通過地点であるはずの場所が彼のホームとなってしまうんです。

しかし、そんな身動きが取れない状況でも、ビクターは目の前の空港での生活を楽しもうとします。英語の勉強をしたり、塗装の仕事を手伝ったりしながら、いつかニューヨークの街に出れることを待ち続けます。その前向きな彼の姿を見て、周りの人間も少しずつ変化していきます。

そんなビクターから、ひたむきに目の前の事に取り組むことの大切さを教えてもらいました。

時には立ち止まって周りを見渡しても良いと思います。その通過点で人生をより豊かにできる、思いもよらないヒントが見つかるかもしれないのですから。


5.『SOMEWHERE』

© 2010 – Somewhere LLC
監督|ソフィア・コッポラ
公開日|2010年 
上映時間|97分

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あらすじ

ハリウッドの映画スター、ジョニー・マルコ(スティーヴン・ドーフ)は、高級ホテルに仮住まいし、高級車を乗り回し、派手な女遊びを繰り返すセレブらしい華やかな生活を送っています。しかし、それは彼を襲う虚無感を紛らわすものに過ぎませんでした。そんなある日、前妻と一緒に暮らしていた11歳の娘クレオ(エル・ファニング)の面倒を見ることになります。やがて映画賞授賞式のため、ジョニーはクレオとイタリアに向かうことになり,,,。

見どころ

高校の受験勉強をしていた頃、私は毎日遅くまで塾に居残り勉強をしていました。最初は志望校で学びたいことがあるというモチベーションだったのですが、偏差値の数字に追われる日々を過ごして行くうちに、いつしか志望校に入学すること自体が目標となっていることに気付きました。

無事高校には合格し、いざ入学してみると、どうしようもない燃え尽きと虚無感を感じたのを鮮明に覚えています。結果的に高校生活で良い思い出を作ることはできましたが、初めの半年くらいは、アニメの中に出てくる憂鬱そうな主人公みたいな、現実にいたら避けられてしまうオーラを放っていただろうと思います。

つまり何が言いたいのかと言うと、虚無感とかって自分の中にあるものなので、他人からはほとんどわからないし、バレないんです。だから割と上手くやれてしまう事が多い。

主人公のジョニーは富も名声もあり、女性にも困っていないのに虚無感があるのは、彼と入れ替わってみないとわからないものだと思います。その彼の苦悩の表情がスクリーンからひしひしと伝わってくるのがなんとも言えません。

そこに娘のクレオが突然やって来て、親子としてのかけがえのない時間を過ごすと、また彼の表情も少しづつ柔らいでいく。でも元妻に親権があるから、ずっとは一緒にいられないかもしれない。凄く脆くて切ない時間が流れているんです。

やはりソフィア・コッポラ監督に”孤独な人間”を描かせたら右に出る者はいませんね。

全体にお洒落な空気感を漂っていて、あまり大きな展開はないのですが、じわーっと心をほぐしてくれる素敵な映画です。


6.『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』

© 2013 Universal City Studios Productions LLLP. 
監督|リチャード・カーティス
公開日|2014年 
上映時間|124分

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あらすじ

イギリス南西部に住む青年ティム(ドーナル・グリーソン)は、風変わりだが仲の良い5人家族で暮らしています。しかしティムは、自分への自信のなさから、年頃になっても彼女ができずにいました。そして迎えた21歳の誕生日、一家に生まれた男たちにはタイムトラベル能力があることを父から教えられます。ティムは能力に戸惑いながらも恋人をつくるためにタイムトラベルを繰り返し、やがて彼は、チャーミングな女の子メアリー(レイチェル・マクアダムス)と出会い、恋に落ちます。しかしタイムトラベルによって引き起こされる災難を経験し、ティムは大切なことに気付き始めるのでした。

見どころ

「今日を生きることが好きになる。」というキャッチコピーを見た時、斜に構えていた当時の私は、あまりこの映画を観る気にはなりませんでした。どうせ普通の恋愛映画なんじゃないかと、たかを括っていたんです。

でもそれは大きな間違いでした。映画を観終わった私は、今日はなんて良い日なんだと、感想そっちのけで1日に感謝をしていましたから。映像を通すことによって、「1日を大切に生きる」というありふれた言葉が形を変え、心に染み渡ってくる感覚。

この映画がきっかけで今日を良い日だと思えるように少なからず行動的になったと思います。何もやりたことがなく、くすぶっていた私が、急に毎日日記をつけ始めるくらいには影響力があったのですから。

だから、やり直したい過去のあれこれを思い悩んでいる人がいたら、是非お勧めしたいです。きっと悩んでいた今日も、そんなに悪くない日だったと思えるはず。

ちなみに日記は無駄に過ごしてしまった1日を、実は充実していたよと自分に言い聞かせるために書き始めました(笑)。


7.『LIFE!』

©20th Century Studios.
監督|ベン・スティラー
公開日|2014年 
上映時間|114分

配信サービス

現在、主要ストリーミングサービスでは、映画「LIFE!」をご覧になることが出来ません。

あらすじ

写真誌「LIFE」で写真管理部で働く冴えない男ウォルター・ミティ(ベン・スティラー)。長い歴史を持つ雑誌も廃刊が決まり、最終号の準備に追われていました。彼は、同じことを繰り返す単調な日々の中で、上司と激しくバトルしたり、冒険家になったり空想の世界を楽しむのが趣味。 そんなウォルターの身に大事件が起きます。最終号の表紙を飾る写真がどうしても見つからないのです。彼はそのありかを聞き出すために写真家の後を追って冒険に出ることになります。

見どころ

必要に迫られて旅に出ることになるウォルターですが、そこで観るグリーンランドやアイスランドの大自然はとにかく絶景で、ボーッと見てても心が癒されますし、何か新しいチャレンジをしてみよう背中を押してくれる作品です。

ただ、この映画が素晴らしいのは、新しい世界に飛び込むことだけではなく、今積み重ねている平凡に見える日常にもフォーカスしているところだと思います。

未知の場所に行くには、相応の勇気や知恵や自信といったものが必要です。ウォルターは大自然に出て、写真家を探す過程で、自分がコツコツ積み重ねてきた日常に意味があったのかどうかを振り返ります。

今人生の分岐点にいるかもしれないという方や、今までやって来たことに疑問を抱いたら是非この人生讃歌をおすすめしたいです。


まとめ

心が疲れたあなたに贈る、悩んだ時に観たい映画7作品を紹介しました。上手くいかなくてパンクしそうな時に、物語を通して自分の人生を見つめてみると、今までとは違う景色が見えてきたり、何かに挑戦しようと思えたりします。観た人の心がほぐれて、また明日を最高の日にしようと思える映画は、まさに人生のガイドブック。それを頼りに、焦らず、ゆっくり、時にアクティブに生きていきたいですね。